QUAD ESL-57 研究 その四
高圧回路のキャパシタとダイオードを交換しました。



交換前は撮り忘れたので、交換後の写真です。 左は外した素子で、キャパシタの耐圧は2kVでした。 ダイオードは調べてもいませんが、63でも2kVですので、多分同じと思います。 一寸気になったのですが・・・この時代に、この形状のダイオードはありましたっけ ?  回路図ではダイオードは二個直列に使われていますし、この時代のものは小判型のような・・・ 。 基板もきれいですし、修理歴があるのかもしれません。
このHPのこちらのページでご覧いただけますが、STAXでは、小判型のものが二個直列に使用されています。

使用した素子の耐圧は、いずれも3kVで、私がいつも 63系に使用しているものです。

さて、配線をしてシャーシに戻し、まずは電圧測定です。
低圧1600V  ・ 高圧5400V、高圧が少し低いですが、ユニットに繋いだ後に全体を再測定しますので、とりあえずよしとします。

ユニットなどへの結線を戻し、シャーシを本体に仮止めして音出しをしてみました。
うーん・・・やはり音は小さいですね。 部品交換前より少しはマシなような気もしますが、気のせいと言われればそんな感じです。 やはり、導電剤が劣化しているのでしょう。
思い切ってVRを上げてみました。 想定していたほど音量は上がりません。 更にVRを上げると ・・・・・ フォルテのところで プチプチッ というノイズが出ると同時にアンプが落ちました。 (汗)
以前もアンプのパワー段を飛ばして修理に苦労した経験があるのでかなり焦りましたが、今回は、ただアンプのプロテクトが機能しただけでした。 よかったよかった。

さてさて、これまで、フィルムに剥離などはなさそう、と思ってきましたが、フォルテ部分でノイズが出ましたので、やはり何かありそうです。 でも、大きな破れや剥がれではなく、フィルムテンションの低下が原因の放電、といった程度のものかもしれません。 この辺はユニットを開けてみてのお楽しみ、ということで。

次に、電源を入れてしばらくしないと音量が安定しない、という「設計上の理由」とやらを検証するため、しばらく電源をいれっぱなしにしてみましたが、結果としては何も変化はありませんでした。 ということは、この現象があるとすると、原因は高圧回路にある、ということになるのでしょうか。

次回は、いよいよユニットに着手です

              づづく・・・
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